ガーミン(Garmin)の心電図機能がついに日本対応。Apple Watchとの違いは?|スマートウォッチの健康管理比較【2025年版】

Garmin(ガーミン)がついに心電図に対応と発表。Apple Watchとの比較。

本日2025年4月23日に入り、Garminがついに心電図(ECG)測定に対応したアプリをリリースというニュースが発表されました。
プレスリリース Garmin待望の心電図(ECG)アプリケーションが登場。ウェアラブルウォッチで心電図の確認が可能に | ガーミンジャパン株式会社のプレスリリース
これは、アウトドアやトレーニング用途でGarminを愛用してきた人にとって、大きな一歩かもしれません。

前回のコラム「スマートウォッチとスポーツ」では、日常やスポーツシーンでのスマートウォッチの活用について触れましたが、その中ではApple Watchの健康機能にも軽く触れる程度でした。今回のGarminのアップデートを機に、心電図測定機能の進化と、それが私たちの健康管理にどう影響するかをもう少し掘り下げてみたいと思います。


GarminのECG機能、どんなもの?アプリだけの対応?

GarminのECG機能は、まず以下の機種にて提供が始まっているようです。

  • Venu® 3シリーズ
  • epix™ Proシリーズ
  • fēnix® 7 Proシリーズ
  • tactix® 7 AMOLED

ウォッチを装着した状態で、指定の位置に指を添えると、約30秒で心電図を測定。測定結果はGarmin Connectアプリに記録され、PDF形式で保存・共有も可能のようです。
ただ少し心配なのは、プレスリリースでは「アプリ上で日本国内でのサービス開始」を宣言しているものの、計測デバイス側の日本での医療機器認可に関する明示的な言及が無い様にみえます。一部サイトでは対応機種は上記のように記載はありますが、厚生労働省の医療機器認定が取れたなどの記載がなく…、Garmin公式サイトのFAQでも2025年4月23日18時現在使用可能な国に「日本」の記載はありません(4月24日12時現在で日本も掲載されて更新されたようです。4月15日の日付になっていますが… Garminの心電図アプリケーション – 利用可能な国または地域 | Garmin サポートセンター)日本では認可が必要なはずだと認識していましたが、なんだかわかりづらいですね。また具体的な精度や注意点などに関する表記も少なく少し気になります。あまり考えられないかもしれませんが、センサーたるスマートウォッチの認証とアプリケーションの認証で分離されていて、今回のリリースは「アプリのみ使用可能となった」と言うリリースなのかもしれません。いずれにしても出ている情報だけ読むと若干の不透明感を感じてしまいますが、私もその辺りは専門家ではないのでニュースメディアなど今後の説明に注目してみたいと思います。

また、現時点でのGarmin公式の情報やプレスリリース、各種レビューサイトなどから得られる情報はあくまで製品の仕様に基づくものであり、実際の使用感や医療的な有用性については、個々の体験や使い方に左右される部分もあります。すいませんが詳細に関してはご自身でもGarmin公式ページや信頼できる情報源を確認しながらご判断いただくことをおすすめします。


今ある情報でApple Watchとの違いを考えてみる

Apple Watchは、Series 4以降のモデルでECG機能に対応しており、日本では2021年1月27日にこの機能が正式に提供開始されているようです。

現時点でGarminとの違いを簡単に表にまとめると、以下のようになるかと思います。

項目GarminApple Watch
測定方法時計に指を当てて30秒デジタルクラウンに指を置いて30秒
データ保存先Garmin Connectアプリ・PDF出力可能ヘルスケアアプリ・PDF出力可能
国内対応開始時期2025年4月(予定)2021年1月
想定ユーザー層スポーツ・アウトドア層健康管理志向の一般層

Garminはこれまでのフィットネス機能との連携が強みで、Apple WatchはiPhoneとの連携や使いやすさが特徴です。と言いつつも現状の情報だけでは大きな差異は無いように見えます。ただもしもGarminが医療機器認定を受けて無いとすると、そのデータの扱いに大きな差(AppleWatchでは認められるがGarminでは正式なデータとして認められないケース?)が発生するかもしれませんね。Apple Watchは既に医療機器認定を取得済みです
https://netkeizai.com/articles/detail/2943 )。
それぞれの使い方やライフスタイルによって、どちらが合うかは変わってくるのかと思います。


大切なのは、正しく使うこと

GarminもAppleも、心電図測定機能については共通して以下のように案内しています。

  • 医療機器ではないため、診断目的には使用できません
  • 異常の兆候が出た場合も、自己判断せず必ず医師の診察を受けてください

また、Garminの結果の見方ガイドのページでも、あくまで参考情報であることが明記されています。テクノロジーの力を借りつつも、過信せず冷静に活用する視点が大切です。


大切なのは:テクノロジーと共に、自分の体に耳を澄ます

最近では台湾のAsusがカフ無し、指先で血圧の測れるスマートウォッチを発表したようです。ただし日本での認可は今後検討のようです。
世界初、指先で「血圧測定ができるスマートバンド」を台湾ASUSが発表 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
既に血中酸素濃度の測れる機種も多くありますし、これで針無しで血糖値が測れる機種が出れば、とても多くの健康情報がスマートウォッチで記録できることとなります。今回GarminがECGに対応したことで、健康を“自分で見守る”選択肢がまた一つ広がりました。ただ、それは「全部スマートウォッチに任せてOK」になるという話ではありません。こうした機能は、あくまで“きっかけ”や“気づき”を与えてくれるもの。

日々の活動の中で、自分の身体に関心を持つ。調子の変化に気づいたら、医師の診察を受ける。そんな意識の積み重ねが、よりよいコンディションづくりにつながるのだと思います。

これからGarminを選ぶ人、Apple Watchを使い続ける人、それぞれいらっしゃると思いますが、ご自身にの身体やライフスタイルに何が一番合うのかをご自身で考える一助になれば嬉しいです。

最後になりますが、こちらの情報はあくまでGarminのプレスリリースなどを見た個人の感想、主観になります。お身体のこととなるととても重要な判断となる場合がありますのでご購入、ご使用にあたっては改めてご自身でもしっかり調べてご判断を頂きますようお願いします。またアップデートがあればコラムに記載をしたいと思います。

プレスリリース Garmin待望の心電図(ECG)アプリケーションが登場。ウェアラブルウォッチで心電図の確認が可能に | ガーミンジャパン株式会社のプレスリリース